ここ最近、「原神を起動できない」という報告が各所で目立つようになっています。
特に、NVIDIA GeForce RTX 4000シリーズや5000シリーズを搭載したPCで、ランチャーやゲーム自体が強制終了するといった症状が増加しているのです。
原因として注目されているのが、GPUに搭載された新機能「スムーズモーション」。本来は描画を滑らかにする便利な機能ですが、環境によっては逆に不具合の引き金になっている可能性があります。
この記事では、miHoYo(HoYoverse)の公式アナウンスをもとに、起動できない原因の概要と解決の手順を整理しました。
「原神が起動せずに困っている」という方は、ぜひ本記事を参考に一つずつ確認してみてください。
『原神』が起動しない問題の概要
まずは現在多くのプレイヤーを悩ませている「起動できない現象」について、どのような背景があるのかを見ていきましょう。
「昨日まで普通に遊べていたのに、突然立ち上がらなくなった」という声も少なくありません。
不具合が確認されている環境
問題が報告されているのは、NVIDIA GeForce RTX 5000シリーズおよび4000シリーズを利用しているPCです。
具体的な症状としては、ランチャーを開いた直後にクラッシュするケースや、ゲーム開始時に真っ黒な画面になり強制終了してしまうケースが目立っています。
miHoYoの公式情報によれば、この現象は『原神』に限らず、他のPCゲームにも影響が出る可能性があるとしています。
環境 | 主な症状 |
---|---|
RTX 5000シリーズ | ランチャー起動直後にクラッシュ |
RTX 4000シリーズ | ゲーム開始時に強制終了・画面が真っ黒になる |
影響を受ける可能性があるゲーム
確認されている限りでは、『原神』だけでなく、ほかのPCタイトルにも同様の不具合が発生しています。
たとえば『Red Dead Redemption 2』では、起動直後にクラッシュする事例が報告されており、グラフィック設定やGPU機能との相性が関係しているとみられています。
このことから、今回の問題は特定のゲームにとどまらず、複数タイトルに影響が及ぶ可能性があると考えられます。
原因は「スムーズモーション」機能にあり?
続いて注目すべきなのが、不具合の要因とされる「スムーズモーション」という新機能です。
本来は映像をより滑らかに表示するために導入された仕組みですが、一部のゲームにおいては逆にクラッシュの原因になっていると考えられています。
スムーズモーションとはどんな機能?
スムーズモーションはフレーム補間技術の一種で、テレビに搭載されている「倍速表示」に近い仕組みです。
映像と映像の間に中間フレームを生成して追加表示することで、動きをより自然に見せられるのが特徴です。
ただし、この補間処理が特定のゲームと相性が悪く、起動の段階でクラッシュにつながる事例が報告されています。
機能名 | 目的 | 副作用 |
---|---|---|
スムーズモーション | 映像表示をなめらかにする | 一部タイトルで起動エラーを誘発 |
RTX 4000/5000シリーズ特有の不具合
この問題がGeForce RTX 4000/5000シリーズユーザーに集中している理由は、スムーズモーションがこれらの世代で新たに搭載された機能だからです。
旧世代GPUではそもそも存在しないため影響を受けず、最新モデルを使っている人ほど不具合に直面しやすい状況になっています。
「最新機能=安定」というわけではない点が、今回のトラブルを象徴しています。
『原神』が立ち上がらないときの解決策
ここからは、miHoYo(HoYoverse)が公式に案内している具体的な解決方法を紹介します。
専門知識は不要なので、順を追って試していけば大半のケースで改善が期待できます。
方法1:NVIDIAアプリでスムーズモーションを無効化
もっとも効果があるとされるのが、NVIDIAアプリ内の設定でスムーズモーションをオフにする方法です。
操作手順は以下のとおりです。
- NVIDIAアプリを起動
- 左メニューから「グラフィックス」を選択
- 「グローバル設定」に進む
- 「スムーズモーション」をオフに変更する
設定項目 | 推奨状態 |
---|---|
スムーズモーション | オフ |
その他のグラフィックス設定 | デフォルト |
方法2:インストール先フォルダの名前を修正
次に確認したいのが、ゲームをインストールしているフォルダ名です。
日本語や全角文字を含むフォルダパスは不具合を引き起こすことがあるため、半角英数字と一部の記号に統一することをおすすめします。
例として「C:\Games\GenshinImpact」のようにシンプルな構成が望ましいです。
OK例 | NG例 |
---|---|
C:\Games\GenshinImpact | C:\ゲーム\原神 |
D:\ProgramFiles\Hoyoverse | D:\インストール先\HoYo |
改善しない場合の追加手段
上記の対策を行っても症状が続く場合は、さらに別の方法を検討する必要があります。
深刻化を避けるためにも、次のアクションを試してみましょう。
公式サポートに問い合わせる
HoYoverseはユーザー向けに問い合わせ窓口を用意しています。
メールアドレスgenshin_jp@hoyoverse.comに連絡することで、環境に応じたサポートを受けることが可能です。
問い合わせ時は以下の情報を添えるとスムーズです。
- 使用GPUの型番(例:RTX 4080)
- インストール先フォルダのパス
- 発生時の状況(エラーメッセージや再現手順)
連絡先 | 内容 |
---|---|
genshin_jp@hoyoverse.com | 『原神』サポート窓口 |
追加で試せる一般的な対処法
公式対応を待つ間に、自分でできる基本的なPCゲームのトラブルシューティングを試すのも有効です。
- GPUドライバーを最新バージョンにアップデート
- ゲームファイルの整合性をチェック
- ランチャーを管理者権限で実行
対策 | 期待できる効果 |
---|---|
ドライバー更新 | 最新環境との互換性を高める |
整合性チェック | 破損ファイルの修復 |
管理者権限で実行 | アクセス権限エラーを回避 |
『原神』以外でも不具合は発生するのか?
ここまで紹介してきたクラッシュ問題は『原神』だけのものではありません。
miHoYoの調査報告やプレイヤーから寄せられた声をまとめると、複数の人気タイトルでも似たような症状が起きていることが確認されています。
Red Dead Redemption 2でのケース
代表的なのが『Red Dead Redemption 2』です。
このゲームでは「スムーズモーション」を有効化した状態で起動するとクラッシュする、という事例が多数報告されています。
共通しているのは、RTX 4000/5000シリーズのGPUを搭載したPCで、スムーズモーションをオンにしているケースという点です。
ゲームタイトル | 主な症状 |
---|---|
原神 | 起動時にクラッシュする |
Red Dead Redemption 2 | 起動直後に強制終了 |
そのほかのタイトルで確認すべきポイント
上記以外のPCゲームでも、同様の不具合が発生する可能性があります。
もし別のゲームで突然クラッシュするようになった場合は、スムーズモーションが有効化されていないかを最初にチェックしてみてください。
多くのケースでは、この機能をオフにするだけで改善が見込めます。トラブルシューティングの第一歩として必ず確認しておきましょう。
まとめ:起動できないときのチェックリスト
最後に、本記事で紹介した解決策を整理しました。
ゲームが立ち上がらないと慌てる前に、以下の流れを順番に確認してみましょう。
確認すべきポイント
- NVIDIAアプリでスムーズモーションを無効化する
- インストールフォルダ名を半角英数字に統一する
- GPUドライバーを最新バージョンに更新する
- ランチャーを管理者権限で起動する
ステップ | 内容 |
---|---|
1 | スムーズモーションをオフに切り替える |
2 | インストールフォルダ名を修正する |
3 | 最新のドライバーへ更新 |
4 | 管理者権限で実行する |
不具合が出たときは、まずは設定を見直すことを習慣にすると安心です。
それでも改善が見られない場合は、無理に自己解決しようとせず、早めに公式サポートへ相談するのが最も安全な選択肢といえるでしょう。