「ただし」と「但し」は意味としては同じですが、現代の公的な文章や日常的な文章では「ただし(ひらがな)」が推奨されています。
漢字の「但し」は昔ながらの表現や、契約書などで見かけることがあるものの、読みやすさ・親しみやすさの点から、普段使いでは「ただし」に統一するのが安心です。
「ただし」と「但し」の違いと使い分けをやさしく解説
意味は同じでも、印象が違います
「ただし」も「但し」も、前の文に対して条件や例外を加えるときに使う接続詞です。
たとえば、「この商品は返品可能です。ただし、未使用品に限ります」といったように、例外や条件をつけるときに登場します。
ただし、漢字で書くか、ひらがなで書くかによって、読み手の印象が変わるんですね。
「但し」はちょっと堅く、昔ながらの印象。「ただし」は読みやすくて、やわらかい印象になります。
【比較表】一目でわかる使い分けリスト
| 項目 | ただし(ひらがな) | 但し(漢字) |
|---|---|---|
| 意味 | 条件・例外を示す | 同じ |
| 印象 | やわらかい・読みやすい | 堅い・古風な印象 |
| 使われやすい場面 | ブログ・日常文・公文書 | 契約書・文語体・書籍 |
| 推奨度 | ◎(一般的におすすめ) | △(限定的に使用) |
「但し」が登場する主なシーン
- 古めかしい文章(例:旧法文書)
- 契約書や規約などのフォーマルな文脈
- あえて文語的に見せたいとき
公用文・法律文書での「ただし」の使い方ルール
公用文では「ひらがな表記」が原則です
日本の行政や自治体で使用される「公用文」では、漢字はなるべく使わず、ひらがなにするという原則があります。
これにより、「但し」は「ただし」と書くよう統一されています。
たとえば、「公用文作成の要領」(文化庁)でも、「ただし」や「こと」など、常用外の漢字は平仮名にすると明記されています。
法律や契約書でも「ただし」表記が増えています
近年は、難解な法律文をわかりやすくする流れもあり、契約書などでも「ただし(ひらがな)」表記が増えています。
たとえば、「但し、以下の条件を満たす場合は〜」とあったものが、「ただし、以下の条件を〜」と書き換えられるケースもあります。
文章力がアップする「ただし」の使い方
条件や例外をやさしく伝えるつなぎ言葉
「ただし」は、話の流れをやさしくつなげる接続詞です。
無理に「しかし」や「でも」で反論するより、やわらかく条件を添えるときにとても便利なんです。
例文:
「予約は不要です。ただし、混雑時は入場制限があります。」
→ 否定せず、条件だけを加えたいときにぴったりですね。
「しかし」と「ただし」の違いに注意
| 比較項目 | ただし | しかし |
|---|---|---|
| 意味 | 例外・条件 | 逆接・対立 |
| 文のつなぎ方 | 補足・限定 | 対立・反論 |
| 印象 | やわらかく条件を伝える | はっきり否定する印象 |
「ただし」「但し」以外の言い換え表現まとめ
「ただ」「もっとも」などの似た表現
場面によっては、「ただし」の代わりに「ただ」「もっとも」「それでも」といった言葉に言い換えることもできます。
どれも微妙にニュアンスが異なるので、以下のように使い分けると自然です。
| 表現 | 主な使い方 | 印象 |
|---|---|---|
| ただ | 軽い補足や条件 | カジュアル |
| もっとも | 強い譲歩や補足 | 少しかたい・理屈っぽい |
| それでも | 条件を超えて続く内容 | 強調系 |
「ただし」を使った例文10選
日常やビジネスで使える例文
- このチケットは当日のみ有効です。ただし、悪天候の場合は除く。
- こちらの特典は新規契約の方限定です。ただし、一部店舗では対象外となります。
- 商品の返品は可能です。ただし、未開封に限ります。
- 写真撮影は自由です。ただし、フラッシュの使用は禁止されています。
- 受付は18時までです。ただし、事前予約がある方はこの限りではありません。
メールやお知らせ文でも活躍
・「ご自由にお使いください。ただし、使用後は元の場所にお戻しください。」
・「この内容は社外秘です。ただし、プロジェクトメンバー間での共有は可能です。」
間違えやすい表記例と注意点
文章内で「ただし」「但し」が混在していると、ちょっと読みづらく感じることがあります。
とくに、見出しや注釈の部分で漢字を使い、本文ではひらがな…というバラつきがあると違和感のもとになります。
文章全体のトーンを統一するためにも、「ただし」で統一するのがおすすめです。
WordやGoogleドキュメントなどの校正機能を使って、ひらがなと漢字の混在がないか確認しておくと安心ですね。
【コラム】「但し」が減ってきた理由とは?
以前は契約書や新聞などでよく見かけた「但し」ですが、最近はひらがな表記の「ただし」に置き換えられることが増えてきました。
その理由は、「誰にでも読みやすく、わかりやすい表現が求められるようになった」ためです。
スマホやネットの時代では、サッと読めてストレスの少ない文章が求められます。
その流れの中で、堅くて読みにくい漢字よりも、ひらがなが選ばれるようになっているんですね。
Q&A|よくある疑問まとめ
Q1:「但し」は使ったら間違いですか?
間違いではありません。ただし、現代の読みやすい文書ではひらがなの「ただし」が好まれる傾向があります。
Q2:学校の作文やレポートではどちらが正しい?
基本的に「ただし(ひらがな)」が正解です。教科書や参考資料も、読みやすさを重視してひらがなを使っています。
Q3:英語で「ただし」はなんて言う?
文脈によりますが、「however」や「provided that」「except that」などが使われることがあります。
まとめ|迷ったら「ただし」でOK。読みやすさ重視で安心
- 「ただし」と「但し」は意味は同じだが、印象が違う
- 公用文・ビジネス文書では「ただし(ひらがな)」が推奨
- 「但し」は古風で限定的な使い道に
- 言い換えや例文を知っておくと、表現の幅が広がる
「ただし」は読みやすくて、やさしい文章を作るための大切な接続詞。
迷ったときは、「ただし(ひらがな)」を選んでおけば安心です。

