ここでは、パスポートの写真だけを変える際の方法について説明します。
ただ写真を新しくしたい場合、その手続きは比較的複雑で、通常はお勧めされていません。
パスポートの写真更新の可否と方法
運転免許証と同様に、パスポートの写真のみを更新することは一般的に難しいです。
ただし、完全に不可能なわけではなく、個人情報の変更が必要な場合(例えば、名前や住所の変更)は、それに応じて写真を変更することも可能ですが、通常、写真のみの更新は許可されていません。
パスポートの写真は、国際民間航空機関(ICAO)の厳格な規定に則っており、入国審査の際に重要な役割を果たしています。これには、写真のサイズや顔の比率、髪型に関する規定が含まれます。
写真更新の可能な二つのシナリオ
1. 全情報更新に伴う新規発行申請
写真や他の個人情報を更新する際に行う手続きです。
2. パスポートの破損や紛失時の再発行
パスポートが破損したり紛失したりした場合は、新しい写真での更新が可能ですが、パスポートを意図的に損傷させることは法的問題を引き起こす可能性があります。
新規発行申請は、パスポートの有効期限が1年以上残っている場合に限ります。この手続きを行うと、現在のパスポートは無効となり、新たに発行されます。
このプロセスは時間も費用もかかるため、慎重に考える必要があります。
パスポート再発行の承認条件
姓が結婚や離婚を通じて変更される場合、または本籍地や戸籍に記載された生年月日が変わる時など、合法的な理由でパスポートの再発行が認められます。
ただし、本籍地の変更が同一都道府県内でのものである場合には、新たなパスポートの発行は不要です。
整形手術を受けた後のパスポート写真更新
顔貌が顕著に変化する美容整形手術を受けた際は、新しいパスポート写真の取得が求められることがあります。ただし、軽微な顔の修正や、一重から二重にする手術のような小さな変更であれば、通常は写真を変更する必要はありません。
美容整形が出入国審査への影響も過去には報告されていましたが、最近ではそうした事例は減少しています。
アクセサリーとメイクのパスポート写真への影響
パスポートの写真においては、アクセサリーやメイクが顔写真に大きく影響を与えることがあります。例えば、通常のコンタクトレンズと異なるカラーコンタクトの使用や、眉を覆う長さの前髪、目立つヘアアクセサリーの着用は写真の不承認につながることがあります。
顔写真に関する厳格な基準が設けられているため、不安な方は専門のフォトスタジオでの撮影を推奨します。
パスポートが損傷した際の対応と再発行方法
パスポートが損傷して使用不能になった場合、例えば洗濯機で洗ってしまう、子どもが落書きをしてしまう、ペットにかじられるなど、いかなる損傷でも再発行の必要が生じます。
損傷したパスポートの再発行を申請する際には、通常の申請書類(申請用紙、戸籍抄本、新しい写真)に加えて、損傷した経緯を説明する書面が求められます。
パスポート写真の更新手順
パスポートの顔写真の単独更新は一般に困難で、新規発行や再発行を通じてのみ変更が可能です。
以下では合法的で実行可能な更新手順をご紹介します。
訂正新規発給を利用した更新
「訂正新規発給」はパスポートを更新する方法の一つで、この手法では1年以上の有効期限が残っているパスポートを無効化し、新しいものに更新します。有効期限が1年未満の場合には異なる処理が必要です。
この手続きには固定の手数料がかかり、現有のパスポートの提出も必要です。
本籍地変更と写真更新
パスポートに記載の個人情報が変更される場合、更新が必要です。たとえば、結婚によって苗字が変わると、氏名と本籍地の更新が必要になります。
しかし、結婚後も旧姓を使用することが多く、戸籍名とパスポートの名前が異なることで問題が生じることは少ないです。本籍地の変更は単純な書類手続きで済みますが、この変更が想定外の問題を引き起こす場合があり、通常は推奨されません。